2004年 11月 17日
西洋からの「ヘドニスト」宛のお手紙
b0050623_1636955.jpg東京は銀座に、「ホテル西洋銀座」というホテルがある。このホテルは、パークハイアットやウェスティンほど有名ではないが、こぢんまりとした一流ホテルとして知っている人も多いホテルである。

東京に住んでいるので、在京のホテルに世話になることなどほとんど無いのだが、私はこのホテルが好きである。とは言っても、年に1~2回宿泊に行って、のんびりしてくるだけであり、かつ他のホテルはよく知らないのだが、素人目に見ても接客が一流であるのがわかり、いつ行っても優雅な雰囲気に浸れるのである。

その西洋銀座から、ある日封書が送られてきた。
「大事なお得意様へ」
という、のっけから気持ちの良い見出しで始まる5~6枚の便せんを1枚目から読んで行くと....

「ロバート M.パーカーJr氏 来日記念ディナー」のお知らせ、だと言う。
世界に名だたるワイン評論家のパーカー.Jr氏が来日するので、ワインを楽しむディナーを開催するらしい。このあたりは演歌で有名な小林幸子が北海道に来るので、演歌を楽しむディナーを開催する、のと同じ感覚である。

そして、2枚目を見てびっくりした。
「Hedonists'Dinner」(ヘドニスト ディナー)

「ヘドニスト」とは、「快楽主義者」のことだそうで、すごいタイトルのディナーである。

『スーパーシェフ、ジェエル・ロブションの奇跡のようなコラボレーションが実現します。』とのことで、ロブション氏が料理を作り、パーカー.Jr氏がワインを講釈する、のであろうか。

ただし、私がびっくりしたのは「ヘドニスト」や大物のコラボレーションのこと、ではない。

なんと、この奇跡のディナーは食事と数々の一流ワインや税金を込み込みで、お一人様100万円(!)なのである。
....たしかに、たった数時間の食事に100万円を出せる人は快楽主義者だ。

そもそも、パーカー.Jr氏のことを知らないし、ワインで有名と言えば田崎真也か川島なお美、というのがワタクシには精一杯の世界である。ロブション氏というのは、恵比寿にあるレストランが「ロブション」を名乗っていたので、たぶんこの関係の人であろう。

インターネットで、パーカー.Jr氏と言うのを検索すると、かつて弁護士だったアメリカ人がワインに目覚めて、どうも世界のワインの評価をやっている、人らしい。「パーカー・ポイント」なる100点満点の評価をやって、その点数が世界のワイン界に多大な影響を及ぼす...のだそうで、「ワインの神様」と称されている、のだという。

「エンタの神様」で芸能人を斬っている波田陽区とは大違い、なのである。

その「パーカー・ポイント」を見ると、96点~100点は「格別」にランクされ、50点~69点は「並以下、貧弱」と区別されるらしい。そして、85点以上を取ることは「至難の業」ということも書いてあった。
49点以下については書かれていなかったが「飲むに値しない。即刻下水に流すべき」と言うところか。

ワイン界では、体調が悪かったり機嫌が悪い日は「パーカー・ポイント」が出にくいから、夏場の上機嫌な日を狙え、とか言われていたりして。
それにしても、このパーカーさんもすごい大役を背負っている。自信作をパーカーさんに飲んでもらって、「27点」とかの微妙な点数を言われてしまうと、そのワインメーカーはつぶれてしまうのではないだろうか。

堺正章が「星3つ!」とか言うのとは、レベルが違うのである。(よく考えてみると、この点数はゲストが決めることですが)

話を戻して、便せんを1枚1枚めくってゆくと、ロブション氏がやってこないパーカー氏のソロ・バージョンのディナーも開催されるようであり、こっちはお一人様たったの8万5千円であった。
だいぶお安く感じられてしまうから、恐ろしいものです。

ところで、私が最近楽しんだコラボレーションは、小岩井農場の「シープ&ドッグショー(税込み0円)」である。
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by touch-go | 2004-11-17 16:37 | コラム


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