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2006年 10月 13日
一日の長
一日の長_b0050623_0482013.jpg高円寺駅の改札前コンコースでは、「マンスリースイーツ」と銘打って、月替わりで洋菓子屋が出店している。
洋菓子屋と言っても、ほとんどがケーキを目玉にしたショップが入っている。
中央線沿線を中心に、評判の良い店が月替わりでやってくるのである。

この日は吉祥寺の、とある店が入っていた。
(名前は伏せておくことにする)

ここで、ケーキでも買って帰ろうと思ったのだが、店員の対応があまりにも顧客本位でないことに驚き、買うのをやめた。

何故かというと、まず、店員がちんたら働いており、やる気が無いのである。
人気店と言うこともあり、忙しいのかも知れないが、高円寺や阿佐ヶ谷と言ったサービス激戦区に住まうモノからすると、「どーなのかな~」と思ってしまう。

「どーなのかな~」と思いながらも、客側は列を作り行儀良く自分の番が来るのを待ち、自分は3番目に並んでいた。
すると、店員は1番目に並んでいた客を無視して2番目の人のオーダーを取ったのである。

2番目の人も、1番目の人に譲れば良かったのだろうが、突然オーダーを尋ねられ、つい返事をしてしまった感もある。
これには1番目に並んでいたお姉さんもキレてしまったようで、きびすを返して店から離れていった。
実は自分もこの店員のルーズさに呆れ、ちょっとした"怒り"を感じながら、この店を後にしたのであった。
いくらモノがおいしかったとしても、この店からは買いたくない、と瞬間的に感じたからだ。

この店の店員からは「客どもに売ってやっている」と言う雰囲気が感じられたのだ。
ケーキショップとは小売業であるが、接客が占める割合も高くサービス業であるとも言える。

一日の長_b0050623_0442422.jpgしかし、一度灯ってしまったワタクシの"ケーキ熱"は消すことが出来ず、高円寺のメジャー店「トリアノン洋菓子店」に向かったのである。

ここは、昭和35年から延々と続く老舗のケーキショップであり、資生堂パーラーや銀座千疋屋などに商品を納めている実力店でもある。
先ほどの店とは異なり、キビキビした店員の対応に、「さすがに長く続く店は違うなぁ」と感心し、オーダーをしたところ、閉店時間が近かったからなのか、なんとエクレアをおまけにくれたのである!

一度ケーキで裏切られた我が身に、これら一連の対応は心底身にしみた。
阿佐ヶ谷までの電車の中、感動で涙が止まらなかった...というのはウソであるが、かなり気分良くケーキを持って帰ったのだった。

おまえのケーキ感動話など興味がないわ、と言われそうだが、長きにわたり地域に愛されている店は違う、と実感したエピソードとして、取り上げておきたい。

なお、エクレアに関しては、実は自分がオーダーしたケーキよりもおいしく、次はエクレアを目当てにしたいと思わせる逸品であった。
トリアノン洋菓子店が、自分のオーダーしたケーキの種類から瞬時に判断し、ファン作りをねらって戦略的にエクレアをおまけにくれた、のだとしたら脱帽モノである。

by touch-go | 2006-10-13 00:52 | コラム


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