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2006年 10月 13日
高円寺駅の改札前コンコースでは、「マンスリースイーツ」と銘打って、月替わりで洋菓子屋が出店している。 洋菓子屋と言っても、ほとんどがケーキを目玉にしたショップが入っている。 中央線沿線を中心に、評判の良い店が月替わりでやってくるのである。 この日は吉祥寺の、とある店が入っていた。 (名前は伏せておくことにする) ここで、ケーキでも買って帰ろうと思ったのだが、店員の対応があまりにも顧客本位でないことに驚き、買うのをやめた。 何故かというと、まず、店員がちんたら働いており、やる気が無いのである。 人気店と言うこともあり、忙しいのかも知れないが、高円寺や阿佐ヶ谷と言ったサービス激戦区に住まうモノからすると、「どーなのかな~」と思ってしまう。 「どーなのかな~」と思いながらも、客側は列を作り行儀良く自分の番が来るのを待ち、自分は3番目に並んでいた。 すると、店員は1番目に並んでいた客を無視して2番目の人のオーダーを取ったのである。 2番目の人も、1番目の人に譲れば良かったのだろうが、突然オーダーを尋ねられ、つい返事をしてしまった感もある。 これには1番目に並んでいたお姉さんもキレてしまったようで、きびすを返して店から離れていった。 実は自分もこの店員のルーズさに呆れ、ちょっとした"怒り"を感じながら、この店を後にしたのであった。 いくらモノがおいしかったとしても、この店からは買いたくない、と瞬間的に感じたからだ。 この店の店員からは「客どもに売ってやっている」と言う雰囲気が感じられたのだ。 ケーキショップとは小売業であるが、接客が占める割合も高くサービス業であるとも言える。 しかし、一度灯ってしまったワタクシの"ケーキ熱"は消すことが出来ず、高円寺のメジャー店「トリアノン洋菓子店」に向かったのである。 ここは、昭和35年から延々と続く老舗のケーキショップであり、資生堂パーラーや銀座千疋屋などに商品を納めている実力店でもある。 先ほどの店とは異なり、キビキビした店員の対応に、「さすがに長く続く店は違うなぁ」と感心し、オーダーをしたところ、閉店時間が近かったからなのか、なんとエクレアをおまけにくれたのである! 一度ケーキで裏切られた我が身に、これら一連の対応は心底身にしみた。 阿佐ヶ谷までの電車の中、感動で涙が止まらなかった...というのはウソであるが、かなり気分良くケーキを持って帰ったのだった。 おまえのケーキ感動話など興味がないわ、と言われそうだが、長きにわたり地域に愛されている店は違う、と実感したエピソードとして、取り上げておきたい。 なお、エクレアに関しては、実は自分がオーダーしたケーキよりもおいしく、次はエクレアを目当てにしたいと思わせる逸品であった。 トリアノン洋菓子店が、自分のオーダーしたケーキの種類から瞬時に判断し、ファン作りをねらって戦略的にエクレアをおまけにくれた、のだとしたら脱帽モノである。
by touch-go
| 2006-10-13 00:52
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