2008年 03月 04日
寝台特急あかつき号が無くなる
b0050623_20202643.jpg昨年の12月に京都と長崎への出張があった。
京都で夕方に打合せをし、翌日遙か離れた長崎に伺うという、なんだか変なスケジュールであった。

普通に考えれば、大阪の伊丹空港から飛行機に乗っていくのだろうが、都合良く京都から長崎まで夜行列車があったため、気圧差に弱く飛行機があまり好きでない自分は列車での移動を選択した。

この夜行列車は「あかつき号」といって、京都駅を20時頃出発し長崎に9時頃到着する列車である。
そして、乗車した時にはまだアナウンスされていなかったのだが、利用者低迷により来週3月14日をもって廃止になるのだそうだ。

今回は、移動中にシャワーを浴びたいことと、飛行機&ホテルよりも安く済むことから奮発して1人用のA寝台個室を利用した。
A寝台個室には、各部屋の中にお湯が出る洗面と、車両の端にシャワールームがついていて、1人たったの6分間であるが車内で暖かいシャワーを浴びることが出来るのである。

と言うことで、12月のとある水曜日の夜、京都の駅で他とは雰囲気が異なり、人気のないさみしいホームにぽつんと止まっている「あかつき」に乗り込み、長崎へ向かった。
A寝台と言うことで豪華な雰囲気にするべく、京都伊勢丹のデパ地下で当日売れ残りで半額になっている(にも関わらず1,500円もする)懐石弁当や日本酒やらを買い込む。

京都を出発した時点で、どうやらこの車両には自分1人しか乗っていない様子である。
翌朝、自動販売機に飲み物を買うために車内を歩いてみたところ、A寝台には最終的には2名しか乗っていなかったようだ。隣に連結されている2人用のB寝台個室の車両にいたっては、なんと1部屋も利用されていなかった。
(これは、空室には部屋のドアに紙が挟んであるために分かる)

客が1人も乗っておらず文字通り空気を運んでいる車両というのは、特急列車に限らず初めて経験したかも知れない。
2両で合計2名乗車とは、車両貸し切り度合いが高く豪華と言えば豪華...なのだが、こういう状態では廃止はやむを得ないのだろう。

何はともあれ、今回の夜行列車では、豪華弁当(自称)を食べ、酒を飲み、シャワーを浴びて寝るだけである。

途中の大阪駅では通勤ラッシュ真っ最中のホームに停車し、かつ思いのほか長く止まったため、帰宅の途につく人たちと目が合う。
三ノ宮を出てしばらくすると、車窓のご案内と言うことで「明石海峡大橋」が見えるなどと説明をしてくれる。
客は少ないけれど、なかなか粋なはからいだなぁ、と思っていたが、翌日長崎に着くまでの間、明石海峡大橋以外の案内はいっさい無かった。もうちょっとサービスしても良いと思うが。

朝ものんびり過ごしトイレに行くと、いつの間にか列車は朝日を浴びて有明海沿いを走っている。どうせ誰も乗っていないので、ドアを開けっ放しにして車窓を楽しむ。
テレビのニュースでしか見たことがない、諫早湾干拓事業の潮受け堤防などが車窓に見え、諫早というのはここにあったのだなぁ、とこのあたりの地理感覚が乏しいことに気がつく。

さて、長崎では市内で打合せをするほかに、後日平戸島にも訪問しなければならない。
と言うことは、ちゃんぽんと冬の東シナ海で捕れた新鮮な海の幸を堪能しなければいけないだろう。あと、佐世保バーガーも。

...以前の北海道出張のときと同様に、夜行列車に乗ると“出張”はどうでも良くなってしまう気がする...
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by touch-go | 2008-03-04 20:24 | コラム


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